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ネクタイの洗濯方法とアイロンのかけのコツ

日ごろからビジネスなどでスーツを着用される方なら必須アイテムであるネクタイ。

ネクタイのお洗濯はどうされていますか?ドレスシャツのように肌に直接触れるものではないものの、皮脂汚れや飲食時のシミなど気がつけば結び目のよれがあったり、汚れがあったりするものですね。

お気に入りのネクタイこそ着用頻度が高いのでキレイに保ちたいものですね。ネクタイは洗濯できるの?と思う方も多いと思いますが、まずはネクタイ本体の状態をチェックし素材表記、洗濯表記(取り扱い表記)を確認する事が重要です。

他の洋服と同じで生地の特性、注意などを確認し洗濯がOKかNGを確認してください。まずはここでNGであればクリーニング店に出されることをおすすめします。

ネクタイに用いられる素材は主に天然素材のシルク、ウール、リネン、コットン、化学繊維素材のポリエステル、レーヨン、アセテートが多いかと思います。

その中でもシルク素材、特殊な加工、刺繍入り、ちりめんなどはご自宅での洗濯は避けるのが良いと思います。生地に加工などは剥がれる恐れや、水に弱いモノが多いのでクリーニング店に出すことをおすすめします。

高級なネクタイにはシルクが多く用いられていますが、シルクとはどんな素材なのでしょう?

天然素材で良く用いられるコットン(綿)などと同じような分類に思われる方もおられますが、植物が原料のコットンと違いシルク(絹)は蚕の繭を源料としている動物繊維です。

動物である為、植物の原料に比べると繁殖能力も違い生産量は少なく、高級な素材のひとつとなります。

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シルクで作られた生地は美しく光沢もあり、とても上品な仕上がりであった為、古代クレオパトラや卑弥呼などの古代女王、王族などが愛用していました。

現在のような技術も無い為、科学繊維も無くコットン、リネン、シルクが主な生地で用いられ、とりわけシルク素材が貴重とされておりました。

シルクは蚕の繭が原料となり、人の肌と同じたんぱく質で構成されていることから、第二の肌とも呼ばれています。その為肌触りや、着心地が良いだけでなく身に着けていてかぶれたり、不快感を軽減できるものでもあります。人肌と同じたんぱく質であることに付けくわえ、20種類以上のアミノ酸がシルクには含まれていることも現在の研究により解っております。

シルク素材は真珠のような上品な光沢感は、蚕がつくりだすフィブロインタンパクの層状の大小さまざまな三角の断面によるプリズム効果によって光沢をいっそう美しいものにし、ずっと触っていたくなる柔らかさで高級感をもはなっています。そしてまるで呼吸しているような、吸湿性と通気性と保温性優れております。

人は1日約1リットル程の水分が発散されています。この水分が衣服に吸収されて、それを外に放出します。この時生地の通気性により快適さが異なりシルクはコットンの約1.3~1.5倍もの吸湿性、放湿性に優れています。

また柔らかでつるりとした質感で繊維自体は微細な多孔質構造をしており、繊維の間に空気をたくさん含むことができます。それによって夏も冬も季節問わず身に着けて快適さを感じていただけます。

そして年中降り注いでいる紫外線にも効果があります。蚕はサナギから蝶になるとき、自身を紫外線から守るためにサナギの糸は紫外線を吸収するようにできています。

繊維の特性でシルクを身にまとっていることで紫外線から肌を守ってくれる効果があります。実は90%もの紫外線をカットするという極めて高い数値が調査も出ているので、夏場のUVカットには肌にやさしい必須アイテムになります。

上記にもあるように、吸湿性、通気性を兼ね備え天然素材でもありますので、摩擦による静電気なども合成繊維に比べると発生しにくい素材でもあります。さらにシルクの表面のつるりした素材はちりやほこりなどの汚れが付着しにくい性質を持っています。

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これだけメリットのある素材ではありますが、デメリットも勿論あります。洗濯やお手入れをするにあたっては、重要なポイントでもあります。

シルク素材は黄色く変色しやすいこと。やはり紫外線を吸収する力が大きい為、他の素材に比べると黄色くなりやすいです。キレイなカラーを保ちたいと考えるならば強い紫外線時期の着用時は日傘などの対策や、お洗濯は陰干しあるいは屋内干しがオススメです。

ネクタイの洗濯方法としては、洗濯表示に従い、洗濯機洗い・手洗いが可能なのか?色落ちしないか、水洗いが不可の場合はクリーニングでのお洗濯となります。

・洗濯機で洗う場合

ネクタイをネットに入れ、ドライマーク専用等の洗剤を使うと生地へのダメージを軽減。一番水流の弱いコース、ドライコースなど洗うのがおすすめです。

通常コースでは水圧が強い洗いに、たっぷりの水ですすぎ、しっかり脱水するので生地の縮みやダメージやダメージの原因になります。汚れは落ちそうと思われますが、生地へのダメージも大きいので避けて下さい。

ご使用の洗濯機によってコースの加減などは差があります。おうちで洗濯される場合はネクタイ生地にもよりますが、まずはお気に入りのネクタイではなく、使用しなくなったネクタイで試してみると安心です。

・手洗いの場合

ネクタイが入る大きさの洗面器、桶などにドライ専用の洗剤とぬるま湯を入れて、よく混ぜます。この時水の量に合わせて洗剤を入れて下さい。

ネクタイ全体を浸し、5分そのまま浸透させます。その後洗濯水の中でやさしく押し洗いしていきます。

汚れを落とし、水を変えながらすすいでいきます。このときこすったり、もみ洗いなどは避けて下さい。

ぬれた状態のネクタイはやわらかくなっており、刺激を受けやすく生地がほつれたりよれの原因にもなります。

すすぎが終わったら脱水させていきます。やわらかい布の上で水を切り、タオルのうえに乗せて挟みやさしく押さえて水を切ります。タオルドライしたら、ハンガーにかけて陰干ししていきます。

この時無理にしわを伸ばしたりしないで下さい。ある程度乾いたらアイロンで整えていきます。

・ネクタイのアイロンがけのコツ

準備としては蒸気機能付きのアイロンとアイロン台、あて布(コットン100%)ハンカチなどを用意してください。

まずはネクタイのしわを軽く手で伸ばします。

アイロン台にネクタイを裏返しに平置きにします。

アイロンの温度は低温~中温に調節してスチームをオンにします。

あて布の上から浮かすようにアイロンを動かします。

ネクタイは蒸気によってしわをいきますので、ネクタイに直接アイロンをあててしまうと熱によりテカリが出たり、ペタンコになったりキレイなフォルムが失われてしまいます。

必ず浮かしながらスチームをあて熱で水分を蒸発させながら乾かします。シルク素材の場合は水に弱いので、水滴がネクタイにつかないように確認しながらするのがベストです。

生地の方向としわの個所を確認し、しわがとれるまで繰り返し丁寧に仕上げ作業完了です。

・よりキレイなフォルムに仕上げるコツ

今までの工程で十分きれいな仕上がりではありますが、もうひと手間する事でよりキレイな仕上がりになります。上記の物に菜箸(30cmあれば望ましい)を用意してもらいネクタイの裏から折り目に沿って差し込み、手で浮かせてあて布をしてスチームを使いながらアイロンで仕上げていきます。菜箸できちんと形が整っているかを確認して、反対側も同じように丁寧に行って下さい。やはり手間はかかりますが、横から見ても立体的なキレイなフォルムに仕上がります。

ビジネススタイルには欠かせないアイテムであり、他人からも特に見られる部分でもあります。本人自身が清潔で気持ち良くネクタイをすることが、周りの人やビジネスにもよい影響、印象を与えます。身だしなみのひとつとしてご参考にして下さい。

お手入れについて他の記事はこちら

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