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雨の日は迷います。靴選びとメンテナンスについて。

 

今週末は本社での会議が予定されている。最近仕立てスーツを着ようかと思ったら、なんと!予報は雨・・・・。

雨の日、どのような靴は何を選べばいいのか。濡れた靴は不快だし、濡れた靴はどのようにメンテナンスすればいいのか。悩んだ経験をお持ちの方も多いと思います。

まず靴選びから整理してみましょう。

 

基本は天然皮革=リアルレザーの靴を選びたい。

合成皮革=フェイクレザーの需要が高まっていると言います。

動物愛護や資源保全の流れ、またぱっと見はリアルレザーと変わらない質感の向上が相まって需要の押し上げになっているようです。そして何より廉価であることも大きな要因でしょう。

そして合皮を使った靴も多く販売されていて、お手軽な価格で入手可能です。確かにデザインや質感も悪くありません。

合皮は水分を通さない、だから雨の日には向いている思いがちですが、濡れない、水分を通さないというのが問題なのです。

靴は汗で濡れ、蒸れます。この湿気をリアルレザーは吸い込んで外気へ吐き出してくれます、つまり循環してくれます。しかしフェイクレザーは中にこもったままの状態が続きます。外からの雨もしみ込みませんが、内側の汗も通してくれません。

こうした性質を理解し、この後に解説する“メンテナンス”を施すことを前提にするならば、雨の日であっても天然皮革=リアルレザーの靴を選んでほしいのです。

 

ゴム底の靴を選びましょう。

靴の湿気対策を考慮するならば、靴底も革製品がイイとされています。しかし雨対策、すべり防止という観点からすればゴム底をお勧めしたいと思います。

本格靴と言われるブランドにおいても、ダイナイトソールに代表されるゴム底を装着したモデルを多く発表しています。

デザイン良し、品質良し、さらに機能性良し。雨の日に限らず、ゴム底の靴を愛用される方が増えているようです。

 

防水スプレー その前に

濡れるのを防ぐ効果のある防水スプレーですが、その前にやっていただきたいルーティンがあります。

それは保湿です。乾燥した革は水分を呼びます。乾燥したままの靴であれば、いくら防水スプレーを使っても効果は期待できません。

デリケートクリーム等保湿効果が期待できるメンテナンスをすることが肝心です。そしてしっかりしみ込んだことを確認したあとで“防水スプレー”の出番となります。

革製品に使用できるものを選び、使用方法を確認してください。多くスプレーしたからと言って効果が比例するものではありません。

そして使用するときは玄関など狭い場所は避けること。吸い込んでしまうと危険な場合があるようです。

室内では靴を脱ぐように

いくら対策をしても雨の日は濡れてしまいます。許される環境であれば早めに靴を脱ぎ、濡れた箇所をふき取るようにしましょう。

さらに可能ならば新聞紙等をつめて形を整えるようにしてください。湿気対策もありますが、濡れた状態で乾くと革が縮む可能性があるため、その防止になります。

 

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自宅でのメンテナンスを整理しました。

まずやっていただきたいのは、前述のとおりです。

濡れた部分をふき取り、カタチを整えて風通しのいい場所で感想させる。状態によっては1~2日乾燥させるようにしましょう。

ニキビ跡のような症状が出たら

特につま先部分に症状が出ることが多いようですが、これは“銀浮き”と呼ばれています。

原因を知ってしまえば対策は可能なので、試してみてください。ただし状態や革質によっては効果が期待でいない場合があるので、あくまで自己責任でお願いします。

 

ティッシュでパック

“銀浮き”の原因は水分です。蒸発する際に偏りが出た状態になります。靴クリームの塗ムラがその原因になっていることが多いので、まずはその除去から始めましょう。

クリーナーを使って、すっぴん状態にしていきます。そして水で湿らせたティッシュペーパー(キッチンペーパーでも可)で症状部分を包むようにパックします。

軽度の“銀浮き”であれば、その状態のまま乾燥を待てば解消されているはずです。均等にしみ込んだ水分が偏りなく蒸発してくれるという理屈になります。

解消が確認出来たらデリケートクリームなどで十分に保湿、そののちにクリームを均等にブラッシングすればキレイになります。

もしパックだけで解消できない場合は靴磨きのプロショップなどに相談してください。専用の用具でつぶすようにしながら消していく方法があるようです。

 

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靴を丸洗い。あくまで自己責任でお願いします。

この方法は“銀浮き”解消だけでなく、靴内部を清潔に保つという点でもあります。初めは勇気がいりますが、以下はその手順です。

 

  1. 汚れおとし

クリーナーですっぴん状態にしておきます。

 

  1. ぬるま湯(人肌程度)を準備します。

靴がつかる程度の容器‐プラスティックの衣装ケースがお勧め‐に躊躇なく靴を沈めます。そのまま10分ほど放置しましょう。全体に水分がしみ込むことが大切です。

 

  1. 専用の洗剤~サドルソープなど~で洗います。

外側はもちろんですが、内側も丁寧に洗ってください。思いがけず汚れていると思います。

 

  1. シャワーを使いすすぎ洗い

洗剤が残らないように丁寧にすすぎ洗いします。

 

  1. 水気が切れたら、新聞紙などをキツメに詰めて陰干し

革は乾燥することで縮む傾向があります。防ぐためにキツメに形を整えることが大切です。しっかり乾燥させるには2日ほど必要です。

 

  1. そして通常のメンテナンスを

しっかり乾燥して、銀浮きやキズがないことを確認できたら保湿そしてクリームを均等にブラッシングして完了です。

 

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まとめ

雨の日は合皮という方法もありますが、メンテナンスさえしっかりすれば本革のほうが機能的にも優れていると思います。

靴に限らず革製品は保湿が大切。自分の肌だと思って対策すれば大丈夫です。

 

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