働き方を見直す動きや、リモートワークが浸透したことからカジュアルな服装が日常になっています。こうした流れを歓迎する一方で、緊張感が薄れるという声やメンズファッション意識の低下を危ぶむ方々も多いのだとか。
久しぶりの出勤や、クライアントとのMTGではスーツにネクタイと正装で背筋を伸ばすという提案はいかがでしょう。
お手持ちのものでももちろんイイのですが、違う印象が生まれるネクタイを新調し気分を一新しましょう。
そこでおススメしたいのが“ニットタイ”です。様々なタイプがありますが、ここでは2つのイメージアイコンに沿って提案していきます。
ひとりは“ショーン・コネリー”、もうひとりは“ウディ・アレン”です。彼らの着こなしを参考に、シャツとのバランス、素材や季節感などを考えてみました。
ニットタイとは
まずはおさらい。
素材の違い。一般的なネクタイは織った布地を使いますが、ニットタイは文字通りニット(編んだ)素材です。後者は肌触りのいい上品なツヤ感、後者は素朴で親しみやすい印象が特徴です。糸は両者ともシルクが多く、リネンやウールを使ったものもあります。
形状の違い。一般的なネクタイの先端が三角になったものが多いのに対し、ニットタイは先端が水平になったスクエアタイプもあります。
編み込み素材のため凝ったデザインや模様は難しく、無地もしくはボーダー柄やドット(水玉)というのが多いようです。
1920年頃に誕生したという説があります。日本には1960年代IVYファッションの上陸とともに広がったと言われています。
ショーン・コネリーに学ぶ黒無地のニットタイ
言わずもがな初代ジェームズ・ボンドとして映画007シリーズを有名にしただけでなく、劇中で使われた服装や時計などの小物、さらにはボンドガールとのスリリングな会話まで憧れの対象となったショーン・コネリー。黒のニットタイは彼の代名詞として、多くの作品に登場しています。
彼の着こなしの基本は“ドレス”そして“ブリティッシュ”に集約されています。
グレイスーツ、白シャツはレギュラーカラーよりややロングポイント、カフスはターンナップそしてやや細身で黒のニットタイを小さめのノットで結びます。
シルバーのタイバーでタイを持ち上げるようにすることで立体感を出し、上着を短めの着
丈にし、細身のパンツを合わせることで視線を上半身に集め、厚い胸板を強調するかのようです。そして当時の靴はジョンロブであったか、クロケットだったか。ややモッズのにおいも感じます。
このままのイメージを現代に取り入れると少々クセが強すぎるかもしれません。現代の“ドレス”に見合うアレンジを加えるなら、スーツや靴などはショーン・コネリーに寄せながらシャツを新しいものに変えてみましょう。
白のラウンドカラーはいかがでしょう。さらにそれに合わせてネクタイ幅もレギュラーに変えてみましょう。ドレスなイメージを残しつつ胸元に柔らかな印象が加わります。
ネイビーのスーツをお持ちなら、ネイビーのニットタイがソリッドな胸元を印象付けます。またブラウン系のニットタイに替えるとイタリア人の好きな“アズーロ・エ・マローネ”が完成します。この場合もラウンドカラーを差し込みましょう。
本社での会議やクライアントとのミーティングに緊張感を持って臨めそうです。
ウディ・アレンのヌケ感をニットタイで引き締める。
古着=安物 という定義はなくなりつつあります。新品より着込んだ感じのユーズドを好む方が増えています。
そのような時代を先取りした着こなしの代表者としてウディ・アレンを挙げたいと思います。ラルフローレンと思われる太めのチノ、ダンガリーやオックスフォード地のボタンダウンシャツ、靴はローファーまたはコンバースということもあったような。
ジャケットは寒い時期ならエルボーパッチのついたツイード、他の季節はネイビーが多い記憶です。そしてボーダー柄のニットタイを緩く結んでウッディスタイルが完成します。
ともすればだらしない印象にうつりますが、彼のキャラクターが加わることで独特の“ヌケ感”が生まれ実にカッコイイのです。
しかしこのまま真似たのでは“だらしなさ”が勝るおそれがあります。適度にユルく、適度に気遣いが見えるというのが、このコーディネイトのポイントになってきます。
サイズ選びが重要になります。太めのチノを履くならジャケットはジャストに。ボタンダウンシャツもジャストになりますが、プレスを緩めにすることで雰囲気が変ってきます。
そしてネクタイ。白シャツならネイビーのドット柄(水色ドットもあり)、ブルー系のシャツなら黄色メインのボーダー柄でコントラストをつけます。
ヌケ感だけでなく、引き締まった印象が生まれビジネスシーンでも不自然さはないと思います。社内でのミーティングやドレスコードの緩い客先なら問題ないコーデになるはずです。
まとめ
ネクタイを変えるだけでも印象は変わりますが、やはりシャツとのセットがお勧めです。さらにサイズ選びやプレスなどの仕上げまで気遣いすることで個性にあった新しい着こなしが生まれます。
無地のニットタイならソリッドな印象が生まれ、ボーダーやドット柄ならヌケ感を残しながら適度な引き締め役として活躍してくれます。ITAL STYLE SHIRTオンラインショップのニットタイはスタディを幾度と繰り返し最高の締め心地と、最高の手触りを実現させました。 シルク100%の光沢のある上質な糸を丁寧に編み込み、 軽やかでいて且つエレガントな横編みの「目あき」編地仕様です。
ネクタイの形状はエレガントなボトルシェイプ(ワインボトルのような形)に限りなく近づけるため大剣から小剣にかけて編地を丁寧に調整しており、 立体感のある美しいVゾーンが作れます。
オールシーズン使えるニットタイは、リラックス感あるこなれた大人のスタイリングに仕上げてくれます。
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