ネクタイや小物をアクセントに。
オフィスのカジュアル化が当たり前になり、公務員や銀行でも部署によってはネクタイもジャケットも不要という環境が増えています。
さらに自宅でのリモート勤務が普及するに至っては、ビジネススーツ(ジャケパン含む)の出番は右肩下がりが続くようです。
しかしいくら働き方が変わっても、大切な商談やプレゼンの時にはスーツを選ぶという心構えは持ちたいものです。同様にどのようなシャツを、ネクタイを合わせるのかということも。
機会が減っているからこそ気を遣い、自己アピールにつなげる。そうした緊張感を楽しみましょう。
“白シャツがあれば”は正解?実は着こなしが難しい。
“スーツには白シャツ”という固定観念になっていませんか。
もちろん間違いではありません。ですから“これを極めれば”または“これさえあれば”的な記事を多く見かけます。
しかし、見方を変えてほしいのです。
スーツまたは上着を着ているときには“決まっている”と感じた着こなしが、脱いだ時さらにはネクタイを外した時にはどのように映るでしょうか。日本人の体形からくる印象かも知れませんが、とたんに貧弱でチープに感じることがあります。
そして思い返してほしいのです。上着を着ていない時間は意外にも長いということを。つまり白シャツを着こなすには、なかなかのテクニックが必要になります。白シャツを攻略する方法はいろいろありますが、ならば違うタイプの色で差別化するという方法もあります。
ここではブルー系のシャツを、コチラではピンク系のシャツを使った着こなしを考えてみました。
ブルーシャツの印象
雑誌等で取り上げる外国人の着こなしを思いだしてください。
割合まで調べた訳ではありませんが、ビジネススタイルにカラーシャツを取り上げていることが分かります。そしてその多くがブルー系のシャツなのです。実際イタリア人の多くが白シャツよりもブルーシャツを採用しているという情報があります。
白シャツほど固くない、若々しい印象のあるブルーシャツを好んで使っているのだと思われます。ブルーシャツなら上着を脱いでも、さらにネクタイを外してボタンを一つ開けても嫌らしい印象はありません。むしろ男らしさを演出できると感じているのでしょう。
ブルーシャツを着こなす
ビジネスシーンでの着こなしならば、外国映画を参考にしてみてください。ここでもブルーシャツの占拠率に気づくと思います。ブルーシャツの中でも“サックスブルー”と言われる、うすい水色系のシャツを使った着こなしが多く登場します。
銀行員であれば、太めのストライプ=バンカーズストライプのネイビースーツにワイドスプレッドのブルーシャツ、ネイビー無地のソリッドタイを結んだ姿が想像できます。少し太めのパンツをサスペンダーで吊った貫禄のあるスタイリングです。足元は黒のキャップトゥかウイングチップ。
証券会社などのビジネスマンならチャコールグレイのシングルスーツにボタンダウンのサックスブルーシャツ、出身大学のクレストタイを締めたスタイルでしょうか。ビジネスあとのディナーではネクタイを外してリラックス。
イタリア系の着こなしで多いのが、茶系のスーツやジャケットと組わせる方法です。
“アズーロ・エ・マローネ”と言われ、青という意味のアズーロと、マローネつまりマロン=栗から派生した茶との組み合わせを表現しています。
茶系のスーツやジャケットにブルーシャツを合わせ、ブルーのドットタイを合わせる。またネイビースーツにサックスブルーのシャツ、ネクタイにはマロン色を持ってくる。足元には赤茶系のダブルモンクストラップという着こなしでしょうか。
しかし、このイタリア系の着こなしをマスターするには時間と努力が必要です。まずはベージュ系のチノパンとデニムシャツという“アズーロ・エ・マローネ”から始めてみましょう。
季節感を取り入れる
ブルーは寒色系です。だからと言って暑い時期だけに使うというのはもったいない限りです。色の濃淡や、バリエーションを工夫することでシーズンレスに使い分けることができます。
- サックスブルー
薄い水色が涼しげに感じられる色調から、春夏をメインに使うことが出来ます。特にホタンダウンシャツに使われるオックスフォード生地の場合、吸湿性に優れているので暑い時期に活躍してくれます。同じ色でもキメの細かいブロード地を使ったレギュラーカラーであれば、年中稼働可能です。
- 濃いブルーシャツ
あまり濃い色味のシャツはビジネスに不向きかも知れません。スーツなど上着やネクタイとのカラーバランスが難しいのです。しかし素材をデニム系にすることで“ぬけ感”を作ることが可能です。ジャケットを合わせたキレイめカジュアルに最適です。
- クレリックシャツやストライプシャツ
襟元だけ白いクレリックは涼やかで清潔です。暑い時期に使うといいでしょう。ストライプシャツをビジネスに持ってくるなら、ベストやカーディガンで露出する部分を調整できる時期がいいでしょう。悪目立ちしません。
まとめ
シャツの着こなしで大切なのは、1枚でもサマになるかどうかということです。さらにネクタイをする、そして上着を羽織ることで格上げになっているかどうかということです。
ネクタイをしないなら、同色系のチーフを挿すという手もありです。
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