様々なシャツに注目してきましたが、今回のテーマはストライプシャツについてです。ひと口にストライプと言ってもバリエーションは多彩です。
その種類について説明しながら、どのようなシーンにはどんなストライプシャツが相応しいのか、また好感度がアップするのかを考えていきます。
縦じまが注目されている。
最近、ファッション系の雑誌やWebメディアを賑わせているトレンドに“縦じま”=“ストライプ”があります。なかでも注目されているのがストライプのゆったりとしたイージーパンツで、これをリゾートっぽく着こなすことが”こなれ感”につながっているという記事を多く見かけます。
そうした流れなのでしょうか、白やサックスといった無地が主流だったシャツ市場にも変化が見られ、ストライプシャツを着こなす姿が増えたように感じています。
しかしストライプシャツといっても種類が豊富なので、どのタイプを選べばいいのか戸惑うという方も多いと思われます。初めは戸惑うことがあるかも知れませんが、取り込んでしまえば個性に繋がります。ぜひ試してみましょう。
ストライプの種類
ストライプシャツに使われる代表的なパターンを選んでみました。
ロンドンストライプ
このように呼ぶのは日本だけのようですが、ブロックストライプと呼ばれるパターンの一種で、ストライプ幅はおおむね5〜10mm、等間隔の縦じまが走るものを指します。ストライプの色はネイビーや黒または濃いグレー、そして赤や淡い色調(水色やピンク)と多彩です。ストライプシャツと言われてもっともイメージする柄=デザインと言ってもいいでしょう。
ペンシルストライプ
名称のとおり鉛筆で書いたような細い縦じまが走っているものを指します。ロンドンストライプほど主張がなく、トラディショナルな印象が強いので汎用性の高い柄=デザインと言ってもいいでしょう。スーツスタイルとの相性がいいようです。
ピンストライプ
一見するとペンシルストライプのように思いますが、ピンで打ったような細かい点線が縦じまを構成しています。クラシックでトラディショナルな柄=デザインで、ネクタイとの相性が良いのでペンシルストライプ同様、スーツスタイルに。
ボールドストライプ
コチラもブロックストライプの一種で、ストライプ幅が15mm以上と非常に太いのが特徴です。アイビーファッションのバイブル“TAKE IVY”では、プルオーバーの半そでシャツを爽やかに着こなすスタイルが印象的で、当時の若者たちがこぞって真似したそうです。カジュアルな着こなしのアクセントに。
キャンディストライプ
赤、黄、ブルーそして緑などの原色で構成された、等間隔の細い縦じまを指します。キャンディの包み紙に同じような色調があったことから命名されたようです。一見すると着こなしが難しそうですが、白の短パンなどと組み合わせるとオフタイムがいっそう華やぎます。
マルチストライプ
3色以上を組み合わせたストライプを指すのが一般的で、太さや配色の組み合わせが自由な点がキャンディストライプと異なります。ビジネスシーンには不向きですが、ネイビースーツなどスタンダードな装いに差し込むことで“ぬけ感”が生まれます。ディナーやパーティにお似合いです。
ストライプシャツはシーンで使い分ける。
代表的なストライプ柄を紹介してきました。インパクトの強いマルチやキャンディストライプはビジネスに不向きですが、それ以外はどれもビジネスシーンで使えそうです。
ここ数年、白シャツを中心とした無地系のものが主流だったこともあって、ストライプのシャツをスーツやジャケットスタイルに使い、さらにネクタイを合わせる姿が新鮮に映ります。
なかでも最近注目されている“ロンドンストライプ”を使ったコーディネイトを考えてみました。
リモートワークにはインパクト強めなロンドンストライプを選ぶ。
自宅で仕事をする機会が増えています。そして打合せもリモートでこなすことが当たり前になっています。自宅にはいるものの就業時間中ですから、くだけた恰好でというわけにもいきません。しかし白シャツなどの無地系を着ていると、顔映りが悪くぼやけた印象を与えかねません。
そこで提案したいのが、ネイビーや黒(またはグレー)などコントラストがはっきりとしたロンドンストライプシャツです。顔映りが良くなり、上半身だけの映像がグッとしまった印象を与えてくれます。ネクタイをしなくても、だらしない印象はありません。
出社または客先に出向くならインパクトの淡いロンドンストライプを選ぶ。
直接会うことが出来るなら、リモートワークの時とは違う印象を残したいものです。そこでお勧めしたいのが、淡い色を使ったロンドンストライプです。しかも赤やピンク、またはサックスなど甘い印象の色調をチョイスしましょう。
リモートではメリハリのあるストライプ、しかし直接会ってみると柔らかな印象のストライプ。そのユーモアあふれるギャップが好印象につながるはずです。
シャツをメインにしたコーデになるので、スーツやジャケットはネイビー系のスタンダードなモデルを選びましょう。ネクタイ無しでもいいのですが、遊びのあるプリントものやギンガムチェックのネクタイで好感度アップを。
まとめ
細いストライプ柄のシャツは遠目では無地に見えてしまうので、上着を羽織るなどのメリハリが必要です。しかしロンドンストライプのようなはっきりとした柄であれば、シャツ一枚でも勝負できます。
むしろネクタイなどせず、ボタンを一つ多めに開けるなど大人の着こなしが“こなれ感”につながります。そしてシーンに応じて、色調を使い分けるという作戦を実践しましょう。
【カテゴリー】