靴や鞄だけでなく、私たちが日常使う装身具(アイテム)には多くの革製品があります。
靴はそれなりにお手入れをしていても、ほかのアイテムには無頓着というか、痛んできたら買い替えるという方が多いと思います。
今回取り上げる“ベルト”も、サイズアウトは仕方ないとしても、同じ運命をたどっていると想像されます。
しかしベルトも革製品です。お手入れをすることで“経年変化”を楽しめるアイテムだという認識に立ち返って欲しい、それは“保湿にあり”というのが今回のテーマです。
“おさらい”~革製品のお手入れ
革質によっても違いはありますが、一般的な流れは“汚れを落とす~保湿する~仕上げ(補色など)”でしょう。そして段階ごとに、またアイテムによって、使用する溶剤が異なってきます。
例えば靴の場合は、汚れ落としには一般的なクリーナーだけでなくステインリムーバーを使うのがいいなどです。
“おさらい”と書いたように、この3つの工程を押さえてさえおけば基本的なお手入れは出来るということ、ですから革製品は手入れが面倒というのは理由にならないと言いたいのですが、いかがでしょう。
乾燥は革製品にとって最大のダメージ
外出後に手洗いをする、消毒するというのがすっかり習慣になりました。そして気づいたことが手のかさつきではないでしょうか。
洗い物をする機会の多い女性はハンドクリームが欠かせないと言います。特に秋以降になると、そうした現象が多く発生します。お肌が脂質を失い、うるおいを失っているためです。
同じことを男性も感じ始めています。ハンドクリームなどで“保湿”をしているという声を聞くようになりました。
これは革製品全体に言えることです。今回のターゲットであるベルト類も決して例外ではありません。革製品、ベルトも適切な保湿することで、かさつきなどのダメージを避けられるはずです。
お気づきの方も多いと思いますが、革製品のお手入れは我々人間のスキンケアに似ています。肌はどのようにしてあげると嬉しいのか喜ぶのか、そこを想像してはいかがでしょうか。
“提案” ベルト類の基本的なお手入れ
一言で“ベルト”と言っても材質やデザインなどによって異なりますが、ココではスーツなどビジネス使いされる、シンプルなものを想定してください。
ベルトは靴や鞄と違い、直接的な汚れに接しづらい、汚れが付きづらいものだと言ってもいいでしょう。しかし先に書いたように“乾燥”は避けられません。
乾燥が進むと表面にヒビが発生し、特にバックルなどの金具が当たる部分は劣化が進んでいきます。その部分に保湿クリームを塗りこむというのもアリなのですが、それだけでは十分な効果が期待できません。
どうすればベルトは喜んでくれるでしょう。洗顔つまり汚れを落としてあげることから始めるのがいいでしょう。
汚れ落としの基本はブラッシング
先にも書きましたが、汚れが付きづらいこともあり、靴用のクリーナーなどを使うというまでは必要ないでしょう。固めの毛足のモノを使い全体的にブラッシングします。特にシワが寄った部分は丹念に。それでも気になる部分があればクリーナーで落とす。
保湿クリームは手を使って
靴用デリケートクリームや革製品用保湿剤を使います。おすすめは自身の指や手にとり体温でとかながら塗り込めることです。特にバックルで弱った箇所などは丁寧に揉みこみます。
溶剤の性質や乾燥具合にもよりますが、しみこむまで時間がかかるのでたっぷり使いたいと思います。
最後は儀式の様に
靴などの場合、最後は同色のクリームを薄く塗布してからブラッシングや布を使って補色、ツヤを出すという工程ですが、ベルトの場合そこは不要です。
理由はスーツやパンツに色移りする可能性があるためです。どうしても気になる箇所があるなら部分的に同色のクリームを使う、さらに時間をおいてから着用するようにするとイイでしょう。
おすすめは保湿剤がしみ込んだことを確認したら、軽くブラッシングしたあと手を使って揉みこむ、撫で付けてあげることです。
体温、皮脂が最後の仕上げになります。もちろん愛情を込めて、特に痛みのある個所は丁寧に。
メンテナンスのタイミング その他注意点など
過ごす環境にも左右されますが、乾燥が良くないことを考慮すると2~3カ月に一度、乾燥の進む時期にはひと月に一度でも十分だと思います。バックルの当たる箇所を時々チェックして判断するといいでしょう。
お手入れ後に注意したいのはパンツやスーツへの色移りです。表面が濡れていないか、浸透しているか、乾いた布などでふき取って確認してから着用するようにします。
溶剤選びは?
同じ革製品という観点から、靴磨きで使うものが基本的には代用可能です。メーカーや種類に関しては仕上がりの好みが分かれるのでここでは言及しません。靴磨きに関する動画も多く配信されているのでそちらも参考になると思います。
裏ワザの伝授。※自己責任でお願いします。
靴磨き好きを自認するコミュニティで話題になっているのが100均で入手できる“コラーゲン入りクリーム”と“ヒアルロン酸入りクリーム”です。どちらも化粧品として売られていますが、革製品にもアリという意見で盛りあがっています。含有量などの詳細は不明ですが、人間用として取り扱う以上、他の革製品に使ってもアリというのは納得できます。
使用される場合はあくまで自己責任でお願いします。
まとめ
ベルトは汚れの目立たないアイテムですが、乾燥というダメージは避けようがありません。適度な保湿をすることにより長く愛用していただけるはずです。その基本はお肌のメンテナンスに似ています。
それはそうと、サイズアウトしないようにお身体のメンテナンスにも気をつけましょう。
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